Information Systems Workshop

The Information Systems Workshop was held as part of the GCL lecture “Information Systems” in the form of a GDWS “Workshop A Large.” Students were asked to prepare for the workshop based on a homework assignment they were given in class on July 16, 2015. The workshop was held on August 1, 2015. This year, since the announcement of the workshop was late, the schedules of many students did not align, and only one team was formed. The team planned, prepared a requirements definition and external design, and finally submitted a request for proposal of their information system. The team had meetings after the workshop with further investigations, discussions and document writing. The final symposium for presenting their activities was held on August 7, 2015.

企画の背景

 情報システム論ワークショップは、毎年、GCL講義「情報システム論」に付随するワークショップ(GDWS A large)として開催している。チームで情報システムの企画・要件定義・外部設計を行い、最終的に提案書(Request For Proposal)を提出する。その活動の結果を報告する発表会は、RFPのコンペの形式で行われる。

どんなワークショップ?

 一つのチームが編成され、「訪日外国人向け広域観光周遊ルート生成アプリ」というタイトルで、情報システムの企画とRFPの作成が行われた。メンバーは、寺山ひかり、奥谷文徳、赤池美紀の3名である。

プログラム

8月1日

7月16日に行われた講義の課題のレポートをもとに準備を進めておいてもらい、ワークショップを開催(チームはワークショップ後にもミーティングを持ち、調査・議論・文書作成等を行った)

8月7日

活動の結果を報告する発表会を開催

ワークショップの成果

以下のように情報システムの企画とRFPの作成が行われた。
本アプリは、訪日外国人観光客の広域観光周遊ルート利用を促進し、新たな観光資源の発掘に資することを目的としている。具体的には、訪日外国人観光客の生成する広域観光周遊ルートを保存し、国が指定した広域観光周遊ルート以外の新たなルートを発見・共有することを目指す。このために、多言語に対応する技術を活用し、業界の人材不足を技術で補う。
本アプリは、観光・交通情報の閲覧と広域観光周遊ルートの生成の二つの機能を有する。
観光・交通情報閲覧の機能では、行政、自治体、観光業者、交通機関が観光情報を提供することを想定しており、観光施設、店舗、交通機関の名称、概要、営業時間等を表示する。各情報は地図上でも閲覧可能とする。
広域観光周遊ルート生成の機能では、地図上で各施設を選択することで、ユーザーは広域観光周遊ルートを生成することができる。交通、店舗、施設情報と照応しスケジューリングも作成可能とする。さらに、作ったルートは保存・共有でき、アプリ上で公開することが可能である。
本アプリにより、以下のような効果が期待される。まず、官民・地域を超えた観光情報の蓄積が図られる。このためには、協力機関、自治体、企業等をどこまで増やせるかが鍵となる。
観光情報の翻訳・多言語化も本アプリの効果である。このためには、多言語での宣伝も必要となる。
そして、新たな観光資源・観光ルートの発見が期待される。その結果として、訪日外国人観光客の新たな来日動機づくりに貢献できるが、そのためには発見されたルートが魅力的でなくてはならない。魅力あるルート作り促進のためにインセンティブ(ランキング制の導入、お気に入り機能等)を設けるべきか、検討が必要である。

ふり返り

今年度は、情報システム論の授業中でのワークショップのアナウンスが遅れたため、スケジュールの合う学生が非常に少なかった。来年度は、授業の当初からワークショップを予定してもらうようにしたい。

開催日時

2015.8.1(土)、8.7(金)

場所

東京大学工学部3号館GCLラボ

参加者・人数

3名
(GCLコース生、かつ情報システム論を履修)

講師/ファシリテーター

和泉憲明(独立行政法人産業技術総合研究所)
萩谷昌己(東京大学大学院情報理工学系研究科 教授)

原稿執筆:萩谷昌己