Kaodashi Panel Workshop

Stereotype of the city is made up from a variety of elements. For example, mass media, people and history of the city.

Comic foreground, called “Kaodashi panel” in Japanese, is located in various parts of Japanese sight-seeing area. Kaodashi panel has consisted of elements of stereotype of the city and has increased the entertainment and fun. Tourists take pictures to record that they have come to the place.

We organized the workshop to learn how the “Kaodashi panel” as media explains the stereotype of the city.

企画の背景

街のステレオタイプは、マスメディア、住んでいる人びと、雑誌、歴史など様々な要素の相互関係から成り立っている。
顔出しパネルは……
・街のステレオタイプを形成している様々な要素がコラージュされている
・そのステレオタイプをエンターテイメントやある種の「おかしさ」の方向に増長させている
・観光地のある特定の場所に置かれている
・観光客などに「その場所に居る・居た」ことを記念するために用いられる
・顔を出し、カメラを用いてこそ意味をもつ
といった特徴を持っていると考えられる。
そこで、まちのステレオタイプが「顔出しパネル」というメディアにどのように表出するかを学ぶためのワークショップを企画してみた。

どんなワークショップ?

・受付:(準備など)
・アイスブレイク、挨拶、自己紹介(今住んでいる街に対して文句を一言)
・WSの概要、流れの説明
・知る活動:まちのステレオタイプがつくられている他のメディアの例(インタビュー映像、雑誌など)や、顔出しパネルの例について、「知る活動」として紹介
・ワーク1:各グループで、顔出しパネルの「おかしさ」ポイントを3つ選定。発表する
・ワーク2:池袋のステレオタイプと構成要素(ランドマークなど)を「頭のなかにあるもの」だけで考える。ここではステレオタイプの選定が発生しないよう、数を出してもらうように指示する
・ワーク3:どのようなデザインにするかを決め、ラフ図を書く。デザインと「おかしさ」の対応関係について記入。同時に、成果物を「置く場所」についても決定する
・ディスカッション:ワーク3について発表、およびディスカッション
・「創る活動」:各グループで「パネル制作」
・池袋散策:看板設置、記念撮影
・リフレクション:実際の池袋はどうだったか?実際に置いてみて、パネルはマッチしていたか?まちのステレオタイプの多様性と固定化とは?
◎学習  まちのステレオタイプが「顔出しパネル」というメディアにどのように表出するかを学ぶ
◎活動  池袋の顔出しパネルをつくる
・顔出しパネルのメディア性のポイントについて考える
・そのポイントを意識しながら、段ボールや絵の具等を用いて工作する
◎リフレクション
・実際に池袋に行き、顔出しパネルで記念撮影する
・創作したパネルに描いたものと、実際の池袋の差異について考える
・創作したパネルは、実際に置いてみて顔出しパネルとして成立していたかをふり返る

プログラム

5min

受付

35min

アイスブレイク、挨拶、自己紹介/WSの概要、流れの説明/「知る活動」

20min

ワーク1

20min

ワーク2

10min

休憩

30min

ワーク3

15min

ディスカッション

75min

「創る活動」

20min

移動

45min

池袋散策

30min

リフレクション

ワークショップの成果

〈参加者の声を中心に〉

・町を散策して……:「若い人が多い」「思った以上に人が多く混雑している」「人の目がイタい」

・顔出しパネルの出来は何点?:60 – 80点

・その理由は?:「楽しかった」「目立っていて、通りがかる人の興味をひいていた」「場所に合っていた(グループB)」「コンセプトがユニークだった」「顔の穴をひとつにしてしまった」「土地のイメージでどんとくるものがなかった」「あまり池袋感が出せなかった(他のまちでも通用する)」「置く場所としていけふくろうがマッチしていなかった」

・「実際のまち」と「まちのステレオタイプ」と「顔出しパネルに表現されたまちのイメージ」の関係は?:「看板という意味ではステレオタイプでもありなのではいかと思う」「まちのステレオタイプと顔出しパネルに表現されたイメージはほぼ等しいと思ってつくった。しかし、実際のまちはそのステレオタイプでは表現しきれない」「パネルを使ってもらった段階で、その関係性がうまれてくるのではないでしょうか。パネルの情報量とそれがもつエネルギーのようなものと人びと(実際のまち)が呼応しそうな感じはしました」

ふり返り

・誰に向けて、どの立場で顔出しパネルをつくるのかという文脈がなかったため、同じような内容のパネルになってしまった

・活動目標としてのパネル制作は、参加者の方々にも助けられ、かなり良い感じにできた

◎反省点など
1)広報
人を集めるのは大変だった。twitterを利用するなど、広報の基盤づくりが必要か
2)準備
ワークショップとはなにか。設問をつくるのは難しい
3)当日・運営
ドライヤーをもっていくなどの配慮はよかった。道具(カッターやテープ、色画用紙)を惜しんで3チーム分用意しなかった

アイテム

インターネット検索用端末(参加者個人スマホ、タブレット等)
ダンボール
工作具材一式(絵の具、刷毛など)

開催日時

2014.9.14(日)13:15-18:00

場所

東京都文京区・湯島地域活動センター、池袋街頭および貸会議室

参加者・人数

参加人数:13名
東大学生(うちGCL生1名)、他大学生

講師/ファシリテーター

青木翔子(東京大学大学院学際情報学府修士課程)
中嶋優人(東京大学大学院学際情報学府修士課程)
中島みゆき(東京大学大学院学際情報学府修士課程)
松原徳和(東京大学大学院学際情報学府修士課程)

原稿執筆:原稿執筆:青木翔子、中嶋優人、中島みゆき、松原徳和