Less customers who can't get in by figuring out how to operate rides-sharing taxicabs!

In Japan, ” carpooling service” of cabs was legally recognized in November 2021, making it possible to operate carpooling cabs. In the future, there are hopes for the institutionalization of ride-sharing cabs, which can be operated more flexibly (i.e., can respond to new requests after the consent of each passenger and reservations have been made). One of the advantages of the practical application of ride-sharing cabs is the effective use of seats, which will reduce the number of situations in which passengers want to travel by cab but are not easily matched on the cab dispatch application, such as during peak demand periods or bad weather, when there is excessive demand for cabs. In order to increase this benefit, the organizers invited groups of people to think imaginatively about how to design a method of operation in which individual cabs would transport groups of passengers in what order.
The workshop flow consisted of the organizer explaining the background of ride-sharing cabs and their operation methods, and then showing a video simulation of what was to be discussed at the workshop. As group work, participants discussed and proposed operational methods to reduce the number of unavailable passengers under the conditions and simulation environment provided by the organizer. The participants filled in the operation method sheet with their proposals and the reasons why they thought the proposed operation method could reduce the number of unavailable passengers, and submitted the sheet to the organizer. The organizer will then put the proposed operation method into a programming code, add the simulation results to the sheet, and return the sheet to the participants for feedback. The simulation results are then used in the next discussion. The plan is to improve the operational method by repeating the PDCA cycle described above. Finally, each group presented what they had discussed, their proposed operations, and their discussion of the simulation results.
The two groups submitted a total of 11 operational method sheets, and I was able to return seven sheets with simulation results, excluding those with insufficiently defined operational methods and those for which I was unable to run the simulation in time. Some of the operational methods and ideas that appeared in the proposals and discussions were: “Daring to reduce the passenger capacity may reduce the loss due to boarding and alighting time,” “Stricter restriction on the maximum waiting time when there are two or more requests to be carried by a vehicle,” “Classify requests by distance between origin and destination and give priority to requests of the same classification for ride-sharing,” “Give special consideration to the first boarding point in the case of a four-person ride-sharing and send an empty car to that point,” and others that I have never thought of before.

企画の背景

日本では2021年11月、タクシーの「相乗りサービス」制度が導入され、相乗りタクシーが運用可能となった。将来的には、より柔軟(各旅客の承諾・予約後に、新たなリクエストに対応可能)に運用することのできる乗合タクシーの制度化についても期待される。乗合タクシーの実用化にあたってのメリットとして、座席の有効活用により、需要のピークや悪天時などのタクシー需要が過多となるシーンにおいて、配車アプリ上で「タクシーで移動したいがなかなかマッチングしない!」という状況を減らすことが挙げられる。そのメリットをより大きくするための、個々のタクシーがどの乗客群をいかなる順序で運送するかの運用方法についての工夫について、想像力豊かにグループで考えていただく企画を用意した。バスや鉄道などの定時定路線の公共交通ではない、タクシーの乗合利用についてイメージを膨らませて未来の公共交通を考えるきっかけになることを期待する。

どんなワークショップ?

主催者から乗合タクシーとその運用方法に関する背景を説明し、ワークショップにて議論していただく内容についてシミュレーションの動画などを示しながら説明をした。グループ作業として、主催者の用意した条件・シミュレーションの環境のもとで、乗れない乗客の数を減らす運用方法についてグループで議論・提案をしていただいた。運用方法シートに提案内容と提案する運用方法で乗れない乗客を減らせると考えた理由について記入し、主催者に提出する。その場でその運用方法を主催者がプログラミングのコードに落とし込み、シミュレーション結果をシートに追記し返却してフィードバックを行う。そのシミュレーション結果を次の議論に活かす。以上のPDCAサイクルを繰り返すことで運用方法を改善する企画になる。最後に各グループに議論したこと、提案した運用方法、その結果に対する考察について発表していただいた。

プログラム

8:30-9:00 (30min)

ファシリテーター:自己紹介、ワークショップ概要の説明

9:00-9:30 (30min)

資料の読み込み、質問(個人作業)

9:30-10:40 (70min)

運送方法についての議論と提案(グループ作業)

10:40-10:50 (10min)

ファシリテーター:議論の幅を広げる観点・考え方のヒント

10:50-12:00 (70min)

運送方法についての議論と提案(グループ作業)

12:00-12:20 (20min)

各グループによる議論・提案・計算結果についての発表

12:20-12:30 (10min)

ファシリテーター:まとめ

ワークショップの成果

2グループ合わせて11枚の運用方法シートを提出していただき、運用方法の定義が不十分なもの、主催者の用意した枠組みでは時間内にシミュレーションを実行できなかったものを除いた、7枚のシートにシミュレーション結果を付して返却することができた。提案していただいた・議論の中で登場した運用方法・考え方の中には、「乗車定員をあえて減らすことで乗降時間によるロスを減らせるのでは」、「車両の運送するリクエストが2つ以上の場合に、最大待ち時間の制約を厳しくする」、「リクエストの出発地と目的地間の距離で分類し、同分類のリクエストを優先して乗り合わせる」、「4人乗り合うことのできた場合の1人目の乗車地点を特別視して空車車両を向かわせる」といった中々考えつかない新たな観点からの議論に接することができた。

ふり返り

乗合タクシーの配車における30秒毎の車両・リクエスト群の割り当ての再最適化にあたって、何を持って最適な経路・割り当てとするかの目的関数をどのように設定したら、乗れない乗客を減らすことができるのか、用いることのできる変数・要素を限定した上で提案していただくという、課題の対象・条件設定・解の意外性などの全ての要素で難解である挑戦的なワークショップを企画した。ただし、課題設定にあたっては数学的な素養や知識などの必要ない思考力のみを必要とする内容とした。結果としては、事後アンケートで頂いた好評なご意見としては、「自力で最適解に辿りつけなかったことは悔しかったです。〇〇〇の授業で、最適化の課題は少しやったことがありました。しかし、タクシー配車アプリでの実用化の話など、モデルが現実に適用される部分は今まで実感が湧きにくかった部分だったので、お話が聞けて想像しやすくなりました。」、「思っていたよりも前提条件や、アルゴリズムの理解が難しく、苦戦したが、普段使わないような頭を使った大変面白い経験になった。」、「どこが問題となっているのかとその理由を考えるのが難しかった。他の方と関わる中で考えが深まり、1人では到達しえないところまで理解が進むことを時間をかけて経験できたことが、今回のワークショップで久しぶりに得られた、かつ滅多に得られない経験だったと思う。」などの感想を頂いた。主催者としては自分では思いもつかないような観点での議論に触れることができ、参加者としては深い思考を通してタクシー配車と乗合の裏側・システムについて理解し触れることができたと感じる。また、「今回のワークショップを通じて、現在時刻にいながら将来を評価するという考え方についての理解が深まりました。」のような意見も複数あった。
課題としては、改善点として記入していただいた内容に、「”あくまでも現在時刻を離れず、今あるリクエストを元に将来を予測する”という前提について、もう少し丁寧に説明いただけたら、より早くワークショップの趣旨を理解できたように思います。」、「前提条件や、求めるゴールについて、理解するのに時間がかかったと感じたので、特に最終的なアウトプットのイメージに関して、初めの段階で具体例を交えた説明がもう少し欲しかったと感じた。」のようなご意見をいただいた。リハーサルを経て説明・わかりやすさの改善には取り組んだが、本番を経て改善点をさらに認識することになった。
日頃から本ワークショップの内容について取り組んでいるために、時間軸の中で”現在時刻にいながら将来を評価する” ということが自然な考えであるとズレた認識していたことなど、初めて話を聞いてもらう際にどう説明したら誤解なく理解してもらえるのかハッとさせられることが多く、研究内容の正しく簡潔な伝え方に学びがあった。
ワークショップを通して自身の取り組む研究課題に興味関心を持ってもらえる手応えを感じるとともに、次回はより説明部分などワークショップ全体を改善できると感じたため、今後の研究人生の中で何回でも開催し研究紹介としたいと感じた。

アイテム

ディスプレイ、ホワイトボード、ホワイトボードマーカー、ボールペン、ネームプレート、ワークシート2種、運用方法シート(電子ファイル)、主催者説明資料

開催日時

2022年11月6日

場所

東京大学工学部14号館2階222号室(アーバンコモンズ)

参加者・人数

合計9名/参加者7名(都市工学2名、社会基盤3名、農学部1名、薬学系1名)、ファシリテーター1名、撮影担当1名

講師/ファシリテーター

上条陽(東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻 博士課程)

原稿執筆:上条陽(東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻 博士課程)