Workshop Aについて
私たちの日々の暮らしや仕事のありよう、現象学的に言えば日常生活実践を異化し、社会のなかでのICTのありかたをとらえなおす視点を手に入れるためには、それなりの準備運動が必要である。たんなるディスカッションでもグループワークでもない場を生みだすには、それなりのデザインが必要である。
GDWSの最初のステップ、Workshop Aのキャッチフレーズは、「Understanding WS by Participation」。まずはワークショップに参加し、アクション・リサーチ、あるいはアクティブ・ラーニングに関するいろいろなことがらを体感するのがこの段階の目的である。
WS Aは、さらに3つのステップに分かれている。2〜3時間のいわゆるアイスブレイクを行うSmall、半日くらいの時間をかけるMedium、そして週末2日間くらいをかけておこなう比較的大きなLarge。
これらの準備運動は入り口の活動として重要なため、GDWS自体が企画・運営にあたった。なお、WS AのSmall、Medium、Largeをとることが、GCL学生として進学するための要件となっていた。これだけでは十分にWSを体験することにはならないが、GCL学生の負荷を総合的に勘案する必要があり、なにをどれだけこなす必要があるかについては、今後検討していく必要があると考えている。
Workshop Bについて
すでにしつらえられたWSに、GCL学生らがいわばお客さんとして参加し、体験することを目的としているWorkshop Aに対して、次の段階であるWorkshop Bでは、「Learning WS Design by Doing」、すなわちGCL関連のさまざまな研究室やプロジェクトが展開しているWSにメンバーとして主体的に参加し、オンザジョブでそのデザインとファシリテーションを学んで行くことを目的としている。
さまざまな学問分野の多様な志向性を備えたWSを切りそろえることはむずかしく、WS Bとして学生らが経験したことにも大きなバリエーションが生じた。このあたりをどのようにコントロールしていくかは、依然課題として残っている。
なお、Workshop C(キャッチフレーズは「Researching Social ICT by WS」)は、博士課程のGCL学生の個人研究の中に組み込まれるかたちで進める予定である。