Which Areas Are Developing in an Era of Population Reduction?

In spite of population decreases in many areas, there are a few areas in which populations are increasing.

Dr.Takiko Fujii explained the process of suburbanization in the Tokyo metropolitan area and its changing demographics using the original Generation Balance Index (GBI).

After this lecture, we made two groups and discussed suburban living and other topics.

企画の背景

近年は「人口減少社会」と言われているが、地域によってその様相は異なる。そこで、2013年度「URBAN×ICT」#09のテーマは「人口減少社会に生き残るまち、衰退するまち ーICTはまちを守り育てるためのツールとなり得るか」と設定した。
今回のWSは、レクチャーをしっかり聞くことを重視した。藤井多希子講師には人口という観点から都市をマクロにみた場合の実態について、また木下斉講師には全国のまちづくりの現場から、今後生き残れるまちとはどのようなところかについて語っていただき、以上より、人口減少社会の実態を深く認識し、まちを守り育てるためにICT をどのように活かせるか議論することを予定していた。

どんなワークショップ?

木下氏が急遽欠席となったため、前半は藤井氏にじっくりとレクチャーをしてもらった。藤井氏からは、具体的なデータをもとに、東京圏の郊外化のプロセスについて説明があった。そして、世代間バランス係数(Generation Balance Index, GBI)という藤井氏オリジナルの指標を用いて、世代交代の状況を示し、郊外が住み継がれる地域となるための課題の提起があった。

後半は2グループに分かれてグループディスカッションを行った。郊外居住のあり方や、それを支える医療ICT等について意見交換が行われた。

プログラム

10min

趣旨説明

60min

藤井氏によるレクチャー「衰退するまち、
生き残るまち〜東京圏を対象に〜」

50min

議論・発表

ワークショップの成果

今回のWSの目的は、何かしらのアウトプットをモノとして出すことではなく、藤井氏の話を受けて、参加者が小グループで議論し、それぞれの理解・思考を深めてもらうことにあった。

実施後の参加者アンケートでは、「データで示されることで、感覚でとらえるのではない人口減少、縮小する都市の実態が見られ、大変よい機会でした。人口データでは成長が見込めないエリアでも、働き方、ライフスタイルの価値観で可能性は変わってくるのではと感じました」といった声がきかれ、各人が理解を深められたようである。

ワークショップの成果

藤井氏のレクチャーとそれを踏まえた小グループでの議論を通じて、都市の実態について理解を深められたと考える。

一方で、当初、ICTの活用を考えるということも目的の一つとしていたが、これについてはあまり議論が深められなかった。実施後の参加者アンケートで「ICT技術が先行して、それをどういかすか考えるということをやってもいいと思いました」という声もあり、今後の課題である。

アイテム

模造紙
付箋

開催日時

2014.2.21(火)18:00-20:00

場所

東京大学本郷キャンパス工学部14号館2階222(DUE Lounge)

参加者・人数

参加人数:11名
建築学1名、都市工学2名、まちづくり大学院1名、新領域創成科学1名、他大学研究員1名、民間企業3名、UDCK2名

講師/ファシリテーター

講師:藤井多希子
(空間人口学、慶應義塾大学SFC研究所)
※木下斉氏(一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス 代表理事、内閣官房地域活性化伝道師)の登壇も予定していたが、体調不良のため欠席
ファシリテーター:後藤智香子
(東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻特任助教)
運営スタッフ:宋知苑(ソン・ジウォン)
(東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻博士課程、GCL RA)

原稿執筆:後藤智香子