Interactive Workshop: Images and Realities of Japan

This workshop was a joint program among GCL, IHS (the Integrated Human Sciences Program for Cultural Diversity, another program for leading graduate schools of the University of Tokyo), Interfaculty Initiative in Information Studies, and the Annenberg School for Communication, the University of Pennsylvania. It was an opportunity of “ice break” of the SummerCulture 2016: a joint summer seminar between UTokyo and UPenn.

The mission of the workshop was to explore a micro society near the Hongo campus, UTokyo, and to collect and share neighborhood storytellings among the hybrid participants. The workshop seemed successful for all the participants to aware the importance of intelligence with down-to-earth mind.

企画の背景

The Graduate School of Interdisciplinary Information Studies, the University of Tokyo jointly held an intensive course “Journalism Studies” with the Annenberg School for Communication, the University of Pennsylvania from June 14 (Tues.) to 26 (Sun.) at the Fukutake Hall, the University of Tokyo. The theme of the course was “Japan: A nation of Conflicting Images and Realities.”

The joint course was organized and managed by Professor Kaori Hayashi (Interfaculty Initiatives in Information Studies) and Professor Barbie Zelizer (Raymond Williams Professor of Communication; Director, Annenberg Scholars Program in Culture and Communication), with assistance from the Integrated Human Sciences Program for Cultural Diversity (IHS Program).
The workshop was situated as an opening symbolic activity to provide an ice break for all the participants. It was the first time for faculty and students of GCL to collaborate with those of IHS, although GCL and IHS were parallel programs for leading graduate schools of the University of Tokyo.

どんなワークショップ?

 東京大学とペンシルバニア大学の学生合計16名が4つのグループ(4名ずつ)に分かれ、赤門から本郷三丁目交差点までのあいだにあるお店や施設に突撃取材をしました。その際に、その場所で仕事をしたり生活をしている人物の話をよく聞き、その人物の物語を手に入れることを試みました。
 進行の内容にあるとおり、2カ所でインタビューをおこないました。その際に、「あなたのお店や施設で最も人気があるものはなにか?」「東京大学の学生にどのようなイメージを持っているか?」という二つの質問は必ずし、さらにインタビューをさせてもらった人物の写真(お店の外観などではなく)を撮影してくることとしました。
 短時間ではありましたが、どのチームも予想以上に地域の人々の生活や仕事内容を聞き出すことができました。飲食店、お菓子屋さん、政党事務所、不動産屋さん、骨董品屋さんなどじつにさまざまなところで積極的に物語を引き出すことができたのです。
 それらの成果を写真を見せながら報告し合いました。その上で、ペンシルバニア大学の学生やスタッフに、ペンシルバニアにあって本郷界隈にないユニークなお店や施設の話をしてもらいました。ただしペンシルバニア大学近辺は、いわゆるジェントリフィケーションが進んでしまっており、本郷キャンパスのように多様な生活者とふれあう機会は大幅になくなってしまっているという声が多く聞かれました。

プログラム

11:15 - 11:30

Introduction

11:30 - 12:15

Fieldworks

12:15 - 12:30

Preparation for presentations

12:30 - 13:00

Presentations and Wrap Up

ふり返り

 おおまかにいって三つの収穫があったといえます。

1)A precious opportunity to explore a micro society and neighborhood storytellings.

東京大学の学生にとって本郷キャンパスは日ごろ通い慣れており、近所のお店や施設も見慣れていて、ふだんは何気なく利用したり通り過ぎるだけです。今回のような異文化交流を兼ねたワークショップでもおこなわないかぎり、そこで働いていたり暮らしている人々のじかの声を聞き、その人々の物語を聴く機会はまずありません。こうした体験は、大学とそれをとりまく小さな社会を全体として理解するための第一歩であり、大げさに言えば社会と大学を架橋するきっかけとなるといえます。

2)Mobile media as tool of researches.

誰もがスマートフォンやケータイを持つ時代となりましたが、それらを社会や文化の研究のために方法論的に用いることは、まだ一般的に普及しているとはいえません。今回、たった数枚ですがインタビュイーの写真を撮り、それらをもとに物語を共有していくことは、そうした方法論の一環だといえます。身近なメディアを研究ツールとしてとらえ直す機会となりました。

3)Intelligence with down-to-earth mind.

日ごろ教員や大学院生はキャンパスのなかで高度に専門的な研究をおこなっています。しかし一歩キャンパスを出て、日常生活世界、あるいは実社会の中に入ったとき、われわれの学術的な知性ははたしてどこまで有効なのでしょうか。アクティブ・ラーニングや社会連携その他で目指されていることの核心には「地に足のついた知性」とでもいうべきものがあります。今回のワークショップは短いものでしたが、そうした知性のありようを実感する機会となりました。

アイテム

Mobile phones' of participants, PC, and projector

開催日時

2016.6.14(火)11:15 - 13:00

場所

Learning Studio, Fukutake Hall, Hongo Campus, UTokyo

参加者・人数

22名
(GCL 3名[情報理工学研究科2名、医学系研究科1名]、IHS 5名、UPenn 8名、Faculty 6名)

講師/ファシリテーター

Shin Mizukoshi (Professor of Interfaculty Initiative in Information Studies, UTokyo)
Setsuko Kamiya (MA students of GSII, UTokyo)
Kumiko Fujisawa (MA students of GSII, UTokyo)
Sae Kondo (GDWS)
Yoshinori Takeuchi (GDWS)

原稿執筆:Shin Mizukoshi