Learning Techniques of Data Visualization

Talking and transferring information is one of the most important activities in human civilization. Thanks to methods of communication like talking, presenting and writing, we are able to express ourselves, make impact on others and pass knowledge to the future generations. However, these processes are not always easy as it seems. It is usually more difficult than we expect. Even though listening and understanding comprehensively a talk is already not simple task, summarization our understandings is usually more challenging. Storing a transcript of the whole talk is an option which preserves its content the most. However, this is not even closed to summarization. It is too long and time consuming to review. A better way to logging a conversation or a talk is to use visualization techniques such as chart, diagram, visual expression and color. We will learn about these techniques and their applications during workshop “dialogue – 2 – diagram”. Knowing the use of visual presentations is a good start to diagraming. However, there are many cases in which our diagrams are as complicated as floods of text. One of the most infamous examples is a map of railway, especially the one of Tokyo railway system. There are too many lines which are entangled into a sophisticated transportation network. To clearly and precisely present these kinds of maps requires a very careful strategy of color selection, arrangement, and approximation. We will get a brief introduction about these methodologies in the second workshop about learning from maps. Our goal after two workshops is to have a better view on how to efficiently spread ideas and express ourselves.

企画の背景

 日常生活や職場において、私たちは日常的に他者との会話を通して意思決定を行っています。ところがその場では理解したつもりになっていても、実は後から考えると話の内容がうまく整理できていない、もしくは文字として記録に残そうとしてもうまく論理的にまとめることができない、といった事態に直面することも多いと思います。また、言葉や文章では説明や理解がしにくい事柄でも、図や絵によってなら容易に理解することができることが多くあります。特に情報化社会においてますます複雑になっている様々な課題にたいして、複雑な情報を視覚的に分かりやすい形にデザインして伝える技術である「インフォグラフィックス」や、複雑な情報を構造化して整理し、視覚的に理解を容易にする技術である「グラフィックファシリテーション」、「グラフィックレコード」、「リアルタイムドキュメンテーション」は、デザインのみならずプレゼンや資料作成などあらゆる場面で重要な要素となってきています。

どんなワークショップ?

 4~5人のグループに分かれ、壇上での講師の説明や講義を聞いた後に、グループの個々人が共有アイテムを使用してそれぞれ自分の作業を行い、その後グループ内でディスカッションを行い、最後に再び講師が壇上でまとめの言葉と、特徴のある作品の紹介を行う、という流れをそれぞれの作業単位で行いました。
 2週に分かれてとり行いましたが、基本となる軸は「いかに情報を分かりやすい図に落とし込むか」という共通したものでした。具体的に行った課題としては、「3人の女子大生の会話録音とその発言をまとめたスクリプトを元に、会話の流れを図示する」、「「電気製品の普及率と、住環境の変化」について説明することを念頭において、リストアップされた電化製品をグループに分類する」、「今までの自分の人生を複数の色の濃淡で整理して図化する」、「数値化できないストーリーを一つの図にして描く」というものでした。

プログラム

13:00 - 13:30

導入・自己紹介

13:30 - 16:30

講義・ワークショップ

16:30 - 17:00

質疑応答・ディスカッション

ワークショップの成果

 第1週のワークショップでは、実際の作業を通して会話や文章の内容を分かりやすく図にまとめる経験を積むことでスキルを向上させることができました。作業中にチーム内で話しあったり、その後全体での作品紹介をすることを通じて、同じ会話や文章を対象としても人によって着眼点が異なりまとめ方もまた違ってくることを実感することができ、視野を広げることができました。特に、読み取った情報をどう表現するかが人によって違うのは当然としても、同一の文章からでもその人の分野によって全く異なる種類の情報が抽出されていることが大変興味深かったです。

 第2週では複数の階層に別れて絡み合った情報を分かりやすく一枚の図にまとめるスキルを、実作業を通して向上させることができました。特に「分かりづらくならない制約の中で最大の情報量を詰め込む」ことは自分たち工学系にとっても仕様書やポンチ絵などでやりたいことであり、ぜひ身に着けたい技法であったため大いに勉強になりました。

ふり返り

 第1週のワークショップはすでに同様のワークショップを多数経験したことのある人のための、やや上級者向けのものであったように感じられました。十分に作業時間をとり、必要な道具も充実していましたが、自由度が高すぎるために最初の作業時間では何をすればよいか分からす、手持ち無沙汰になってしまうことが、特に学生がメインとなっているチームで見受けられました。作業を経るごとに勝手がだんだんと分かってくるので、序盤に時間を有効活用できなかったことがもったいなく感じました。作業に入る前により充実したアイスブレイクをし、また「ちなみにこんな感じのものを作ってください」といった例をさらに増やすと初心者にとっても序盤から楽しめるワークショップにできると思いました。

 第2週の回は今和泉さんのトークが軽快でテンポよく、内容的にも興味深いものであったため、大変楽しめる内容でした。このワークショップで身に着けることのできるスキルは大変実用的でその分ある程度世の中で確立されている技法なのではないかと感じました。それならば、自由に作業させてもらう前に、「このようなことを表現するならこういう例やこういう技法がある」といった、いわば定石的な例を講義形式でまずは説明していただき、その後後半でそういった手法を活用して自由な発想のもとに作品を制作する、という流れとすることで紹介してもらった技法を自分のものにすることができ、また道に迷って手持ち無沙汰になることを避けることができるのではないかと思いました。

アイテム

模造紙、付せん紙、はさみ、のり、マーカーペン

開催日時

2016.10.1、8(いずれも土) 13:00 - 17:00

場所

東京大学大学院情報学環・福武ホール

参加者・人数

★名

講師/ファシリテーター

ゲスト/ファシリテーター
富田誠(東海大学教養学部芸術学科デザイン学課程 専任講師、株式会社 biotope パートナー)
今和泉隆行(地理人研究所 代表)
企画/ファシリテーター
安斎勇樹(東京大学大学院情報学環 特任助教、NPO法人 Educe Technologies 理事)

原稿執筆:安斎勇樹