In this project, participants have to think about their company’s problem and make PDCA (Plan Do Check Action) planning to implement it to the company. Additionally, participants then consider what the matter will occur in business plan changing. After that, we can see the real constraint for becoming the business excellence company.

企画の背景

イノベーションの必要性が叫ばれて久しいが、世の中で一般的なイノベーションとは、具体的には製品イノベーションを指しており、工場の生産性を向上させるような「工程イノベーション」はあまり注目されていない。しかしながら、工程イノベーションは持続的・安定的な利益を企業にもたらし、労働人口全体の平均賃金を上げるという意味で、重要な、ものであり、製品イノベーションとともに注目されるべき概念である。

どんなワークショップ?

その後、クラウドペイメント社のモノと情報の流れ図を書いて、改善箇所がどこに存在するのか明らかにしていく。さらに、様々な企業の生産技術者が改善案を提案し、自社と他社でどのような違いがあるのか、自社ではうまくいく改善が他社ではなぜうまくいかないのか等について考察した。

・当日の日程表は以下
13時~13時50分:会場設営
⇒5人×2つのテーブルを用意。お菓子と飲み物を自腹で用意する。
13時50分~14時10分:参加者を会場へ案内
14時20分~14時40分:アイスブレーキングとして「伝言自己紹介を行う」
⇒岩尾「今からみなさんに伝言自己紹介というものを行っていただきます。これは、右の角に座っているひとから順番に私は~です。好きな食べ物は~ですと言って自己紹介していただき、次の人は~が好きな~さんの隣の~ですと順次紹介していくものです。最後の人は4人分覚えなければいけません」と言ってゲーム開始。目的は相互に親近感を持ってもらうこと。
14時45分~15時:PDCAサイクルと改善活動について簡単な説明
⇒岡田商事時の資料を利用。
15時~15時10分:休憩
15時10分~15時20分:PDCAについて導入のワークショップを行う。
⇒導入として岡田商事での改善活動をP、D、C、Aの各段階に分けてみる。この段階では個人ワーク。
15時20分~16時:会社の状況を紹介しあい、上記のPDCAサイクルの考え方に基づいて、会社の改善点とその解決策を考えてみる。
⇒この際、10分ごとに時間を伝え、進捗管理を行う(岡田商事ではこの進捗管理を怠ったため上手くいかなかった)。
16時~16時20分:その解決策を行うのに障害となる要因は何(誰)かを列挙してもらう。
16時20分~16時40分:今回のワークショップの意図とIwao (2015)、Iwao & Marinov (2018)、岩尾(2016)などの研究群との関係を説明。
16時40分~:解散および会場片付け。要望があれば懇親会。

プログラム

10min

開場

20min

アイスブレーク
伝言自己紹介。自己紹介をした人の隣は、前の人が言った事を全て覚えて「〜さんの隣の、〜さんの隣の、○○と申します」という形式で自己紹介していく。最後の人は全員分の名前を言わなければならない。

15min

PDCAサイクルと改善活動についてのレクチャー 岡田商事の資料を利用する

10min

休憩

10min

岡田商事で行われた改善活動をPDCAの段階へと仕分けをすることで、理解を深めるためのワークを行う。

40min

参加者同士で自らの所属する組織の状況を共有し、PDCAサイクルの考えに基づき解決策を考える。

20min

解決策を実行するのに障害となる要因は何/誰かを列挙する。

20min

ラップアップとして、ワークショップの意図および関連研究(Iwao (2015)、Iwao & Marinov (2017)、岩尾(2016))との関係について説明する。

ワークショップの成果

参加者が「技術力がないからうちはだめだと思っていたけど本当は組織の問題だとわかった」と気づいたとの感想があり、これは研究の目的とも合致していた。Benchmarking: An International journal誌(国際一流誌。SJRランキングでHarvard Business Reviewより上位)にて研究成果を発表(Iwao & Marinov, 2017論文)。

ふり返り

参加者のレベルが高かったことによってなんとかなった部分もある。逆に言えば、参加者が経営の素人であったらもっと用意周到な準備が必要だと思った。とはいえ、参加者に満足してもらえたのでよかった。

アイテム

模造紙、ポストイット、自分史作成マップ

開催日時

2016年2月7日

場所

東京大学本郷キャンパスGCLラボ

参加者・人数

12名(情報理工学系研究科博士課程1名、クラウドペイメント社員1名、ビービット社4名、P&G社1、マッキンゼーアンドカンパニー社1名。)

講師/ファシリテーター

岩尾俊兵(経済学研究科マネジメント専攻博士課程)

原稿執筆:岩尾俊兵