diff robot_software

This workshop was held at a robotic hardware company. The software
architecture of next generation robotics is more closer to the field
of tech companies rather than hardware vendors. This gap between software and hardware is what makes building software on next generation robotics a difficulty for the hardware companies. But what exactly is this gap?
The workshop aims to figure out this gap through a panel discussion on topics organized by the facilitator, followed by a coding tutorial on latest robotic software. We find that the gap is not about understanding the components required for the software nor understanding how the components are connected. The actual gap may be the lack of software examples showing how the connected components run a complex robotic software.

企画の背景

日本において日常生活空間で活躍する次世代型の多機能ロボット(半人型)開発が進む一方、こういった次世代型のロボットソフトウェアはIT寄りの側面が強く、ハードウェア企業が得意としてきた従来のロボットシステムの作り方では簡単に手を出せなくつつある。そこで次世代型の多機能ロボットに必要なソフトウェアとは何か、改めて考え直し、手を出しにくい要因がどこにあるのか改めて探るのが本ワークショップの目的である。
なお、本ワークショップの参加者にはこういったロボットソフトウェアに挑戦経験のある方もいればない方もいた。

どんなワークショップ?

本ワークショップは前半と後半に分かれ、前半ではより多くの部署の方たちを交えながら、ロボットのソフトウェアとは何か。何がハードルなのかについてパネルディスカッション形式で行った。この形式では、ファシリテーターはロボットソフトウェアに関するいくつかの議題を取り上げ、議題について参加者が自由に発言又は前に出てボードで思ったことを説明した。議題には、ロボットソフトウェアに対するイメージや、実際にロボットが作業する様子をビデオで見ながらどのようなコンポーネントがロボットソフトウェアに必要か、といったものが含まれた。また、逆に参加者から、ソフトウェアのためにどういうハードウェアがいいか(安全優先で可動域を制限するべきか、ロボットに腰軸は必要だるか)といった議題が上がることもあった。
ワークショップ後半では少人数で実際にロボット開発用システムに触れながらロボットソフトウェアとは何かの理解深めた。実際に研究室で開発されたシステムを企業の方たちが利用し、どういうことが出来そうか、どうやったら企業の方たちにとっても使いやすいシステムになるか、といったことを話し合いながら進めた。

プログラム

5min

introduction

40min

panel discussion

10min

closing

60min

lunch break

120min

workshop setup

120min

instruction on software installation

90min

experience software and coding

ワークショップの成果

まず、参加者側からみた本ワークショップの成果を述べる。このワークショップを通し、参加者たちは普段互いに交換しないような意見を伝えることが出来た、との声を頂いた。中には、上司が普段秘めていた考えを知ることや、あまり関わりのない部署の考えを知ることが出来たとの声もあった。
次に、主催側からみた成果を述べる。まず、企画段階で想定していたよりも、参加者は、ロボットを動かすためのコンポーネントについてやそれらの繋ぎ方について理解していたことが分かった。一方で、複雑な処理は分岐が増えてどう記述していいかに悩んでいることが分かり、これついては参加者の間で様々な意見が出た。
後半のワークショップではまさにこの分岐をほぼ自分で書かなくていいようなソフトウェアシステムに参加者は触れ、実践を通し、参加者はさらにソフトウェアの理解を深めた。その結果、分岐の記述方法よりも、いろんな状況に合わせたロボット用のサンプルコードが世の中にないのが悩みの根本的な原因なのではないかといった意見が最終的に出た。

ふり返り

前半と後半のワークショップを通してひとつの答えに辿り着いたことから概ね上手くいったと考えられる。また、当初予定していたよりも参加人数が増えたことから、企業の方たちにとっても興味のあるテーマであったことが分かった。
一方で、進行についてはいくつか改善点がある。特に、ワークショップ後半の準備に手間取った。理由としてはセンサー構成等が大学のロボットと企業のロボットで違った点、ネットワークが使えずソフトウェアの修正を迅速に配布できなかった点などが挙げられる。こういったインフラ環境の違いには特に気をつけて事前準備が必要である。

アイテム

ホワイトボード、マーカーペン、ロボット一台(後半)、各自PC(後半)

開催日時

2018年3月28日

場所

共同企業先

参加者・人数

前半10人、後半5人

講師/ファシリテーター

笹渕一宏(知能機械情報学専攻)

原稿執筆:笹渕一宏