Workshop to think about the charm of Iwami
In recent years, the total population of Japan has been continuously decreasing, and the large migration of people to major urban cities from rural regions is increasingly becoming a national problem. Under such circumstances, it is necessary to promote the most adequate attractions and charms of each region to the most adequate targets and audiences, in order to encourage immigration to rural areas. This workshop was conducted in a World Cafe format with people who have actually immigrated to the Iwami region, in order to identify what attracted them towards the Iwami region before immigrating (immigration factors), and new attractions or problems they have discovered since immigrating (settling factors and problems after settling). As a result, we were able to discover many previously unimaginable but very important immigration and settlement factors which wouldn’t have been possible by just literature searches.
企画の背景
大都市から地方への移住・定住に関する研究を行うにあたって、大都市から地方への移住を促進するため、実際に移住した人がどのような要因で移住したのかを知ることは重要である。このWSCを行うことによって、文献調査では把握できない、想像できないような重要な移住・定住要因を把握することで、自身の博士論文における核となる仮説形成において役に立つと考える。本来どのような変数(要因)を用いるべきなのかを明らかにすることができ、分析の精度の向上が期待できる。今後は、実際に挙げられた移住要因・定住要因の仮説の検証やそれら要因を用いた定量分析を行っていく予定である。
どんなワークショップ?
プレWSの内容:
2018年8月24日
WSCの事前のワークショップとして、GCLコーヒーブレイクに参加していた学生の中の一部に参加してもらった。当日のレイアウトを想定した構図で実際に移住する際にどのような要因が考えられるかというテーマでワークショップを行った。写真撮影などの位置確認も行った。
WS当日の内容:
2018年9月6日
初めに参加者同士で自己紹介を行い、その後4人1つのグループでワールドカフェ形式でブレストを行った。初めのテーマでは、移住する際に感じていた石見地方の魅力を挙げてもらい、参加者の入れ替えを3回行い、最後にそれぞれのテーブルで発表を行ってもらい、ファシリテーターよりコメントを行った。2回目のテーマでは、定住後に感じた石見地方の魅力、石見地方での生活の課題について挙げてもらい、参加者の入れ替えを3回行い、最後にそれぞれのテーブルで発表を行ってもらい、ファシリテーターよりコメントを行った。各テーマでそれぞれ出た意見をホワイトボードなどみんなが見えるところでまとめ、抽象化を行った。また、各テーマの間に休憩を挟み、参加者からの差し入れのカレーとアジフライの夕食をとった。その後、ファシリテーターからコメントを行い、最後に個人の感想などを発表してもらった。
ワークショップの成果
地方側の魅力に関する移住理由として、自然環境・文化的環境・利便性・教育などが挙げられた。また、移住した理由として、大都市側の理由(放射能などの災害への恐怖)なども挙げられた。さらに、地方側の魅力に関する定住理由としては、移住理由と同じ自然環境においても温泉などの別の要因が挙げられたり、歴史や文化などの文化的要因が挙げられるなど少し異なる結果となった。そして、定住後の課題に関しては、予想以上の生活コストの高さや、人間関係など移住理由では魅力として感じられていた部分が課題として挙がった。
ふり返り
プッシュ・プル要因としての移住理由に何があるのか、そして住み続けるには何が必要なのかの仮説形成が可能となり、今後実際に検証していきたいと考える。また、ワークショップを行うにあたって、参加者(仕事をしている人々)の集合時間の設定や参加者に必要な書類を書いてもらうことなど、予想外に大変だった部分もあり、次回以降のワークショップの開催では気をつけていきたい。
アイテム | ポストイット、模造紙、ペン、名札 |
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開催日時 | プレWS:2018年8月24日 16:00-17:00 |
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場所 | アサリハウス |
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参加者・人数 | プレWS:5名 過去に石見地方に移住したUIターン者 |
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講師/ファシリテーター | 荒川清晟(東京大学学際情報学府博士課程) |