Let's think about the future life with robots

In these days, robots are expected to be introduced in the factories and ordinary houses. Especially, remote-controlled robots are developed and running in the disastrous field, nuclear plants, space and so on. However, these techniques are still for professionals, and the pilots are required to be trained and educated. In this workshop, we aimed to evaluate our remote manipulation system with non-professional people and extract the problems of the system by a questionnaire and discussion. All the participants were recruited from Miraikan museum visitors, and the non-professional participants control a robot at the University of Tokyo through the internet. In the experiment, the participants are ordered to grasp two objects from a bag, and they are required to fill the questionnaire after the experiment. After the questionnaire, we and the participants did a discussion about the future of remote-controlled robots and its interface. In the discussion, we also tried to extract the problems and new research theme of remote-controlled robots.

企画の背景

労働効率化や少子高齢化などを背景としてロボット技術の産業的応用が求められており,工場や一般家庭へのロボットの導入がすすめられている.その中でもロボットを用いた遠隔操縦は災害救助・宇宙開発・感染症対策などの多くの分野で活用されているが,操縦者には多くの経験やトレーニングが求められている.特に物体を把持するなどの遠隔物体操作は,周りの環境を大きく影響を及ぼす作業であるため熟練した操縦者がロボットを操縦することが必須となっている.そこで本ワークショップでは,どんな人でも使いやすい遠隔物体操作ロボットの構成法に着目し,ロボット経験の少ない一般の方に実際に遠隔地のロボットを操縦して物体操作タスクを行ってもらうことで,遠隔操縦ロボットシステムにおける課題や必要な要素が何かを実験的に明らかにすることを目的とする.

どんなワークショップ?

本ワークショップでは日本科学未来館の一般来場者を対象として,日本科学未来館から東京大学で待機している遠隔ロボットを操縦してもらい,実験後の参加者との対話やアンケートを通じて隔操縦ロボットに関する違和感・問題・課題を調査した.そのため参加者には予備知識の少ない状態から遠隔ロボットを操縦してもらうために参加者は一人ずつ順番に実験を行う実証実験形式で行った.ワークショップとしては,まず参加者に2−3人ごとにグループを組んで参加してもらい,全体に対してロボットに対する諸注意を行った後に,参加者一人ずつに遠隔操縦ロボットシステムの使い方について教える.そのあとに遠隔操縦ロボットの動かし方について練習して,操縦方法で理解していないことについて質問を受け付けたあとに,遠隔操縦実験を行った.遠隔操縦実験では,参加者に東京大学にあるロボットを遠隔から操縦して宇宙ステーションで使われているハーフサイズ物資輸送用バッグ(CTB)に入った宇宙食の袋を把持してCTBから取り出してもらい,大きく失敗した場合にはもう一度実験を再試行してもらった.実験後は実験に関するアンケートに記入してもらった後に,グループの参加者の実験が全て終了するのを待ってもらい,グループ全体に対して実験やロボットに関する説明や質疑応答や議論を行った.議論の際には,今後のロボットの操縦方法について意見を聞き,その内容をポスタに貼ってもらうことで参加者全体で共有する形式をとった.

プログラム

5min

挨拶・実験説明

5min

ロボットに関する説明・諸注意

5min

ロボット操縦の練習

10-15min

ロボット操縦実験

5min

アンケート記入

10min

実験説明・意見調査・終わりの挨拶

ワークショップの成果

参加者側の本ワークショップの成果として,現在のロボット技術の発展について体験することができた点が挙げられる.主催者側の本ワークショップの成果としては,遠隔操縦ロボットについての一般の人からの率直な意見を聞くことができたことである.私達が開発している遠隔操縦ロボットシステムはできるだけ使いやすいように工夫はしているものの,使用し開発していくうちに慣れていき,往々にして課題や違和感を見逃してしまうことがある.しかし一般の人に予備知識なしで使ってもらうことで,周囲環境の認識やオクルージョンなどのより根源的な課題や問題に気付かされる点が多々あった.また当初はもっと参加者がロボット操縦に苦戦をしてしまうのではないか,時間が足りなくなるのではないか,と危惧していたが,想定よりは苦戦されている参加者は少なく,開発してきた遠隔操縦ロボットシステムについて自信を持つことが出来た.

ふり返り

本ワークショップは,開発している遠隔操縦ロボットシステムを一般の人を対象として検証実験できたことと,遠隔操縦ロボットにおける新たな課題に気づけたことの2点から,とても価値があるものとなった.しかし同時に実験の運営・ワークショップの運営という点では課題が多かった.
まずロボットの遠隔操縦実験については,遠隔操縦ロボットについての課題を参加者との対話から抽出でき,アンケートからも傾向が得られたことは研究としてとても有効であった.しかし実験を一人ずつ行うために準備の時間が多く,あまり長い時間参加者と対話できなかったため,今後は誰でも準備ができるようにしていきたい.また参加者に遠隔操縦ロボットの使い方を教える際にかなり多くのことを伝える必要があり,参加者側を緊張させていたので,今後は説明がより少なくても使えるようにしていきたい.
ワークショップ運営については,ロボットを東京大学から遠く離れた場所からインターネット越しで操縦するという実験が個人的にははじめての経験であり,その実験を行うための準備段階でネットワークやロボット,実験運営についての学びも大きかった.開発していたシステムが気づかない間に研究室の環境に特化したものになっていることもあり,実験環境を変える重要性を改めて実感した.また本ワークショップでは日本科学未来館から多大なサポートのもとであるからこそ実施できたと痛感している.具体的には,日本科学未来館に広報・参加者募集・部屋の確保を行っていただき,アンケート設計の際にも子供にも伝わりやすい日本語に修正していただくなど様々なサポートをしていただいたのとてもありがたかった.参加者との対話という点でも日本科学未来館のサイエンスコミュニケータの方々にファシリテータとして参加してもらい,率直な意見や感想を伝えていただくことができ,研究の今後の着眼点の気づきになったと同時に励みになった.今後もこのような検証実験と対話を定期的に日本科学未来館で行っていきたいと考えている.

アイテム

PC,Vive VR機器,ロボット(東京大学),VPNルータ(東京大学),ビデオカメラ,アンケート用紙,インターネット環境

開催日時

初日: 2020年9月11日,最終日: 2020年9月13日

場所

日本科学未来館

参加者・人数

21人 / 日本科学未来館の一般来場者

講師/ファシリテーター

北川 晋吾(情報理工学系研究科 創造情報学専攻 D2)
太田 努(日本科学未来館)
片平 圭貴(日本科学未来館)
保科 優(日本科学未来館)

原稿執筆:北川 晋吾