Information Systems Workshop

The Information Systems Workshop was held as part of the GCL lecture “Information Systems” (opened in the summer semester) as a GDWS A Large Workshop. On June 22, 2017, the first session of the workshop was held for about one hour and two teams were formed. On July 6, 2017, the second session was held for about one hour. Afterwards, each team did planning, requirement definition and external design, and finally submitted a request for proposal of their information system. Each team had meetings in addition to the classes and did investigations, discussions and document writing. The final symposium for presenting their activities was held as a competition among the requests for proposal on July 20, 2017.

企画の背景

情報システム論ワークショップは、毎年「グローバル・クリエイティブリーダー講義III(情報システム論)」に付随して開催しているワークショップである。情報システム論の中で、情報システムの経営戦略・企画、提案依頼、要求定義、ソフトウェア開発、プロジェクトマネージメントに関する講義のあと、実際に情報システムの企画と提案をワークショップとして行う。最終的に、具体的な情報システムの提案依頼書を作成する。

どんなワークショップ?

情報システム論ワークショップは、GCL講義「情報システム論」(夏学期)に付随したワークショップ(WS-A Large)として開催された。2017年6月22日に初回を開催し、二つのチームが編成された。7月6日に第2回を開催した。以後、各チームは情報システムの企画・要件定義・外部設計を行い、最終的に提案書(Request For Proposal)を提出した。各チムは、授業以外にも集まり、調査・議論・文書作成等を行った。活動の結果を報告する発表会は、提案書の審査会(コンペ)として、7月20日に開催された。

プログラム

[子ども食堂サポートシステム]
1日め(6.22)

チーム結成。翌週(6.29)に大きなテーマを決定した(食料 問題)

2日め(7.6)

システムの具体的なかたちを検討

[シフト管理システム(しふとらあく)]

現時点での業務フローを確認し、問題解決に至る最適な業 務フローをミーティングを開いて調整しながら、導入予定のシ ステム要件について検討

ワークショップの成果

[子ども食堂サポートシステム]

食糧ロス問題と貧困問題を社会的課題として掲げ、その一つの対策とされる社会奉仕的活動「子ども食堂」を支援する情報システムツールの

開発を提案した。

[シフト管理システム(しふとらあく)]

シフト調整に係る店長の残業労働時間増加、および不適切なシフト(人員配置)による人員の不足や過剰配置という従業員のシフト管理業務における問題点を踏まえ、店長の負担軽減、および最適な人員配置を目的として、以下の機能を有するシフト管理システムの導入を提案した。

  1. 変更時の自動調整機能を含む自動シフト作成機能
  2. 内部情報(過去の来店状況、予約状況)、及び外部情報(天気、近隣イベント)を踏まえた来店予測に基づく最適な人員配置の提案機能

ふり返り

[子ども食堂サポートシステム]

まず、子ども食堂のあり方についての再定義が議論される可能性がある。貧困層の子どもの食の向上と提供といった本来的な目的をどれほど達成できているか、そして達成した上でそこからどれだけ発展させられるかが望ましい変遷かと思うが、現状は社会ニーズに合わせて(または流されて)本来の目的を部分的に達成するのみで、より大きな事業へと発展させる風潮があったように感じる(結果として持続困難になる)。本システムによって最低限の本来的な目的を充足することは可能となると見込まれるが、限界点として、その食の質については充分とは言えないだろう。スーパーやコンビニの既製品を利用することは安定的な食事の供給に結びつくが、子どもの「食育」という点では非常に脆弱であろう。いかに副菜類の調理を工夫するか、子ども食堂内でのコミュニティ的関わりを維持していくかが各子ども食堂内で抱える当面の課題になる。このシステムに依存してしまい、貧困層の子どもへの単なる「配給」とならないよう、各子ども食堂の運営者に倫理観と努力が求められるのは今後も変わりないだろう。

[シフト管理システム(しふとらあく)]

業務の進捗管理に関する課題:

  • アイディア出しの締め切り日についての認識に齟齬があった
  • プレゼンの発表練習に割く時間をあまり持てなかった

→最初に工程表を作成し、締切日前日にリマインドすることで、各作業の漏れを防ぐ

情報共有に関する課題:

  • 打ち合わせに参加できなかったメンバーへの情報伝達が不足しており、一部作業への取りかかりが遅くなった

→打ち合わせで作成した資料をLINE等で全員に共有することを徹底する

アイテム

インターネット環境

開催日時

2017.6.22(木)、7.6(木)、7.20(木)

場所

東京大学本郷キャンパス GCLラボ

参加者・人数

7名
[子ども食堂サポートシステム]3名(教育学研究科2名、総合文化研究科1名)
[シフト管理システム(しふとらあく)]4名(教育学研究科3名、情報理工学系研究科1

講師/ファシリテーター

和泉憲明(産業技術総合研究所 非常勤講師)
萩谷昌己(東京大学情報理工学系研究科 教授)

原稿執筆:萩谷昌己